【写真付き徹底解説!】船の種類を元船乗りがわかりやすーく解説します!

マガンダンウマガ!ボットムです!
今回は船に興味を持った人が最初に気になるであろう、「船ってどんな種類があるの?」の疑問を解決します!

この記事を読んでわかること
・船にはどんな種類があるの?
・商船ってなに?フェリーも商船?
・船の見分け方って?

船は大別すると4種類

まず、ざっくりと船の用途で商船漁船艦船特殊船の4種類に分けられます。
商船は文字通り、商業的な目的で運航される船のことで、要するにモノや人を運ぶことでお金を稼ぐ船のことです!
なので貨物船やフェリーはこのカテゴリーですね!

商船 商業的な目的で運航される船。貨物船やフェリー、作業船など。
漁船 皆さんおなじみ。漁業のための船ですね。
艦船 いわゆる軍艦。現代の日本で言えば自衛隊の船。
特種船 調査船、取締船など特殊な目的に使われる船

この記事では商船について詳しく解説しますよ!

ボットム猫
ボットム猫

このブログでの「船乗り」は商船に船乗りを指しているので注意!

貨物船の種類を解説!

さて、商船のカテゴリーの中の「貨物船」。

一言で言ってもすごい数の種類がありますので、まずはドドンと表で解説していきますよ~

一般貨物船(重量物運搬船、多目的船) 機械、鋼材、穀物など様々な荷物を乗せることができる船
ばら積み船 ばら積み貨物(穀物や鉱石など細かいもの)を積むのに特化した船
コンテナ船 コンテナを積む船
タンカー(油槽船) 原油やガソリン、ケミカル(液状の化学品)などを積む船
LNG船 天然ガスを-162℃の低温で液化したLNG(液化天然ガス)を運ぶ船
LPG船 プロパンやブタンなどを液化したLPG(液化石油ガス)を運ぶ船
フェリー・クルーズ船 レジャークルーズや移動のための客船
自動車船(PCC) 自動車を大量に積むことに特化した船
その他 プッシャーバージ、タグボートなど

貨物船の違いを解説!見分け方も!

さて、商船の貨物船の種類が多すぎて驚いた方も多いかと!
港から見える船は限られるので、ここらへんの区別がついている人はなかなかのマニアさんでしょう。

さてさて、では違いを解説しますよ。

一般貨物船(重量物運搬船、多目的船)

ばら積み船と区別して言うなれば、「何でも積める船」とでも言うべきでしょう!

貨物槽が分けれれない反面、大きな重量物をドカンと積むこともできるため汎用性がありオーソドックスな船型と言えます。

かの有名な大吟醸船長が乗る大峰山丸はこれに分類されるでしょう。

見分け方としては、カーゴハッチがシャッターのような見た目になっており、カーゴホールドが一つに見える船は一般貨物船とわかるでしょう。

ばら積み船

ばら積み貨物を乗せる船、すなわちコーンや小麦などの細かい穀物や石炭や鉄鉱石などの鉱石をガガガーーーッと積める船です。

ザックリな見分け方としては写真のようにカーゴハッチ(甲板上の正方形の蓋)が何個もある船は大体ばら積み船と大別できるでしょう。
また、ばら積み船は写真のように船が自前のカーゴクレーン(甲板上の白い柱のようなもの)を備えていることが多いです。

細かく言えばばら積み船もチップ船、木材専用船、石炭船、鉄鉱石船などに分けられますが遠くから見た時の判別は難しいため省略します!

コンテナ船

これは見分けがつくでしょう!コンテナを載せてる船がコンテナ船です!

ちなみに、コンテナの中身は衣類や電気製品、野菜、お酒、家具などから可燃性物質などの危険物ま
でなんでもありです。多種多様な貨物を国際規格に従って画一的、効率的に運ぶことが出来る商船界の革命児です。

タンカー(油槽船)

これまでの船と違い、原油やケミカル(液状の化学品)などの液体貨物を積む船です!
長さは東京タワー並みの300メートル以上、30万重量トン級のどでかいタンカーは特にVLCC(Very Large Crude oil Carrier)と言います。和訳すると「馬鹿デカ原油運搬船」です。

見分け方としては、まずタンカーにはばら積み船にあったようなハッチカバーや船のど真ん中に何個も鎮座するカーゴクレーンはありません。

変わるに、液体貨物を運ぶためのカーゴライン(カーゴ(貨物)を運ぶパイプ)があります。

大きな原油タンカーは見分けが簡単です。運ぶ貨物の種類が単一のため、上の写真のように甲板上を縦方向に走っているパイプラインが船体中央に集中しています。ばら積み船にあったカーゴハッチや大きなクレーンがなく、シンプルな甲板になっているのが特徴です。

一方、石油化学品や燐酸、硫酸など液状の化学品を運ぶケミカルタンカーは多種類の貨物を積み合わせるため、数多くのタンクと、タンクごとに独立したポンプやカーゴラインを備えている場合が多いです。

そのため、甲板上のパイプやポンプが非常に複雑に張り巡らされているため原油タンカーとは見分けることができます。(ただ、様々な油種を積める内航タンカーとは遠くから見ると見分けがつかないかもです)

有名どころでいうと来島海峡でRORO船の白虎と衝突した韓国籍の船がケミカルタンカーでしたね。

LNG船

天然ガスを-162℃の低温で液化したLNG(液化天然ガス)を運んでいるため、超低温でも壊れない特徴的なタンクをそなえています。

そのタンクの種類は主に三種類。モス型 、メンブレン型、さやえんどう型です。

モス型↓

メンブレン型↓

さやえんどう型↓

モス型は写真のように球形の大きなタンクを何個も乗せたタイプです。たこ焼きか串団子のような独特な見た目ですよね。簡単に見分けられます。

しかしメンブレン型、さやえんどう型は見た目では分かりづらいかも、、

ちなみにさやえんどう型はこのメンブレン型に似たさやの中にも姿のような球形タンクがすっぽり入っているためさやえんどう型と呼ばれます。

LPG船

プロパンやブタンなどを液化したLPG(液化石油ガス)を運ぶ船です!

主に加圧式と冷却式(プロパンは-42℃で液化)とこれらのいいとこ取りの加圧低温式の3種類のタイプがあります。加圧式LPG船のタンクは高圧に耐えるために円筒状または球状になっているのが特徴です。

こちらもLNG船と同様、LPG船を知らない人が見ても、船体などにLPGという文字が書かれていなければ気がつけないかもしれません、、

自動車船(PCC)

自動車を効率的に積み下ろしするため、船内は立体駐車場のようになっています。積荷の自動車は運転者が運転をして積み下ろされます。

そのため、船内は何階建てにもなって車を積みまくっているため写真のようにかなりの高さがあることが特徴です。船体横は壁のように垂直です。

また、クルマが自走して積み揚げされるために、ランプと呼ばれる、船と岸壁とをつなぐスロープが設けられていることも大きな特徴です。

フェリー・クルーズ船

船!と聞いて多くの人が想像するのはこの形かもしれませんね。

船の上にマンションをそのまま乗っけたような見た目をしているため、見分けるのは簡単でしょう。

ちなみに客船は夜間も灯火管制(居住区の明かりが漏れないように管理すること)をしないため、月のない闇夜を走っていると、水平線の向こうにいてもすぐにその存在に気がつけるほど明るいんです!

見なくても見分けることができるのは客船ぐらいかもしれませんね(笑)

その他

ほかにも、船には細分化すると説明しきれないほどの種類があります!

例えば、タグボートは下の写真のような見た目で小さい船体に非常な強力なエンジンを搭載していて入出港する大型船を押したり引いたりしてグイグイアシストしてくれる船です。

パイロットボートとは、名前の通りパイロット(水先人)を大型船まで送り迎えするための船です。デッキが平らでシンプルになっており、安全のために手すりがぐるっと付いていますね。

他にもまだまだあるので、気になる船があればコメントで教えて下さい~!

まとめ

いかがでしたか。

貨物船の種類や見分け方がざっくりわかったでしょうか!

船乗りの仕事を知りたい方はこちらのカテゴリーも見てみてくださいね!

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ではでは~

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